2006年06月
今回は、講演いただいたドリコム内藤社長、IRI-CT篠田氏に、NEC福岡もパネラとして加わり、
「Web2.0と企業の変化」について、座談会を行いました。
今回は、ブログにて、報告を行いたいと考えております。

座談会の冒頭、福岡パネラによるプレゼンが行われ、「企業でWeb2.0の事業を行う
場合には、まず企業内の業務の中でWeb2.0を活用し、社員が体験することが必要。」
という発言がありました。

Web2.0はソフトウェアやサービスではなく概念であり、様々なWeb2.0的なものを体験する
ことで、初めて理解できるものと言えそうです。
また、社内ブログ推進の立場から、「企業に溜まったデータをどのように価値に変えて
いくが重要。現在、利用者500名を越えたソーシャルデータベースをどう活用するか。」
という課題も挙げられました。
閑散としていた社内ブログの活性化という目標を達しつつある現在、福岡パネラは
「成果の活用」という次の目標へと歩み出しているようです。
さらに、社内ではブログを中心としたマッシュアップの動きも見られ、「ブログは議論には
向かないと思われていたが、新着コメントをRSSにする機能を社内で開発したところ、
議論が活性化している。」ということでした。まさに、NECでは、ブログの導入および活性化
が社員にWeb2.0の体験をもたらしているようです。
ここで、Web2.0の提唱者であるティム・オライリー氏が挙げた「充実した利用体験
(Rich User Experience)」に話題が移っています。
内藤パネラからは、「ドリコムCMSでは、ユーザが書き込んだ内容を手軽にコンテンツ
として管理できる。マニュアルを見なくても使えるような分かりやすい操作性、ユーザ側
の初期作業がほとんど必要ない手軽さが大切。」という発言がありました。
※CMS:コンテンツ・マネジメント・システム。
また、篠田パネラからブログの構造について、「ブログの世界では、特定の話題を
中心とした『かたまり』が無数に存在する。それが『ブロゴスフィア(blogosphere)』
である。」という説明がされました。
これに対し、内藤パネラより、「社内の誰かが興味のある話題をブログに書くと、
他の社員の知恵がそこに集まってコンテンツができていく。ただし、雪だるまのように
大きくなるものもあれば、まったく転がらないものもあり、その取捨選択もまた、
社員の集合知と言える。」という発言がありました。
まさに、これがブログがただの日記ではなく、Web2.0の重要な要素である理由と言えそうです。

なお、福岡パネラより、「ブログは情報発散装置であり、議論が発散していくものである。」
という発言もありました。自然に意見がこぢんまりとまとまるシステムより、どんどん発散
していく中で、自分の答を探すシステムの方が確かに、Web2.0的かもしれません。
さらに、内藤パネラからは、「ブロゴスフィアの中だけでは答は出てこない。どこかの部分で
ブログスフィアをピックアップし、現実の世界と結びつけることが重要。」という発言が出て
います。社内ブログで出たアイデアや意見を実世界のビジネスに結びつけていくことにより、
現実的な解、すなわち企業としての成果が得られるのだと思われます。
(次回につづく)
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2006年06月
以前、当フォーラムの研究会にも参加いただいたiUGさんの社内ブログ/SNS研究会の
一般参加募集が始まってますね(会員枠は終了)。
http://iug.typepad.jp/blog/2006/06/4sns_3759.html
ここの研究会は、数人ごとに分かれてグループディスカッションを行うのが楽しいですね。
すぐにいっぱいになりそうですが(私も申し込み済み)。
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2006年06月
ロングテール (Long Tail)
オライリーさんは、"What Is Web 2.0"の中で、"ロングテール"として、
Google AdSenseを挙げています。
ご存知の通り、ロングテールとは「(大多数を占める)売れ筋でない商品」であり、
Amazonでも、これが売上の結構な部分を占めるそうです。

「優れた曲を書きながら無名のまま消えていった70年代ミュージシャンのアルバム」、
「偉大な映画監督が無名時代に録り、本人も無かったことにしているB級映画」など
一般に人は見向きもしない作品に愛着を感じる私にとっては、ありがたいですね。
儲けは少ないとは思いますが、それを商品化することに文化的な意義を感じる企業スタッフと
それに愛着を感じる人々を結びつける場を与えてくれますので、文化の振興という意義もありそうです。
オークションもまた、同じ仕組みを実現していますね。

Web2.0では、ブログやSNSなど、ニッチなニーズを持った人たちが集まる場を提供し、
オンラインショップでニッチな商品を購入できるなど、「価値の多様性を尊重する世界」
が実現されていると言えそうです。
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2006年06月
顧客が貢献者 (User as Contributor)
オライリーさんは、"What Is Web 2.0"の中で、"User as Contributor"として、
Amazon顧客による商品レビューやebayオークションのユーザ評価システムを挙げています。
つまり、顧客同士が貢献し合う世界がWeb2.0ということですね。
以前、「ウチのシステムはベストプラクティスで云々」と宣伝しているシステムを使ったところ、
あまりの使い辛さに呆然としたことがありました。確かに、商品やサービスを提供する側は、
自社に不利な情報は出さないですね。
それに対して、顧客が商品を評価するコミュニティがあれば、良いところも、悪いところも、
そのまま書かれていると期待されます。もちろん、個人差はありますが、たくさん集まれば
正確になるのではないでしょうか。

このように、インターネットやWebをベースに実現された、「顧客同士が助け合う世界」が
Web2.0ということでしょう。企業としても、顧客としてもありがたいですね。
最近、ある携帯音楽プレーヤーの操作ソフトをダウンロードしたら、中身が表示されなくなり、
サポートに電話したところ、「保証期間が過ぎているので、サポートは有料です」と言われ、
途方にくれました。
しかし、ユーザ掲示板を見たところ、「新しいバージョンにはバグがあるので要注意」、
「トラブルの場合、ファームウェアもバージョンアップすれば直ることがある」と書かれており、
さっそく試したところ、動作するようになりました。
メーカーの方では、ユーザから報告が殺到して初めて対応を始め、バグを検証してから修正し、
やっと公表になりますので、論理的に考えても、ユーザの方が情報は早いわけですね。
しかもユーザの中には、やたら技術や知識が豊富で、何がモチベーションなのかは不明ですが、
自分でせっせと検証を繰り返して、詳しいトラブル対策情報をアップしてくれる方々がいます。
このような、大衆の中の"スーパー貢献者"の存在がWeb2.0のカギと言えそうです。
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2006年06月
急進的な分散 (Radical Decentralization)
オライリーさんは、"What Is Web 2.0"の中で、"Radical Decentralization"として、
BitTorrentを挙げています。BitTorrentは、WinnyのようなP2Pソフトですが、利用者の匿名性を
保つ機能が弱いため、現在は、オープンソースなど違法性のない利用が中心だそうです。
Webサイトや昔のP2Pソフトウェアでは、人気があるコンテンツにアクセスが集中すると
レスポンスが低下し、それを改善するためには、コンテンツを保有する人がPCや回線を
増強したり、ミラーサーバを立てたりする必要がありました。

Webサイトや以前のP2Pソフトウェア
しかし、例えばBitTorrentでは、何らのコンテンツをダウンロードした人は、
そのコンテンツの一部を自分のPCに載せ、他人にダウンロードさせる仕組みとなっています。
このため、人気のあるコンテンツは、たくさんのユーザのPC上に載ることになります。

現在のP2Pソフトウェア
このため、「人気があるコンテンツほどアクセスしやすい」という、
不思議な(でも便利な)状況が生まれるわけです。
また、誰かがもっとコンテンツをダウンロードしようと、ディスク容量や回線を増強すれば、
他人からその人のPCにアクセスする場合の環境も増強されますから、
「自分のための行動が他人のためにもなる」というわけです。

「エンドユーザの欲求エネルギーで回る永久機関」
このような「使えば使うほど便利になる」という不思議な世界がオライリーさんのいう
Web2.0、「参加のアーキテクチャー(architecture of participation)」です。
個人的には、「エンドユーザの欲求エネルギーで回る永久機関」と考えています。
企業の中でも、「現場の社員の欲求エネルギーで回すシステム」を構築できるかが
カギではないでしょうか。
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2006年06月
充実した利用体験 (Rich User Experience)
オライリーさんは"What Is Web 2.0"の中で、"Rich User Experience"として、
Google マップやAJAXを挙げています。
ご存知の通り、Google マップはとても面白いインタフェースですが、
なぜ、"Rich User Interface"ではなく、"Rich User Experience(体験)"なんでしょうか。
○「誰でもすぐに体験できる」がWeb2.0!
どんなに素晴らしいインタフェースが作っても、お客さんが上司に説明して、承認をもらって
買ってきて、インストールして、ようやく利用できるようでは、とても普及はしないでしょう。
何より、Gooleマップのようなインタフェースを、口で説明するのは大変ですよね。

でも、Webやインターネットの世界なら、面白いソフトウェアをブラウザを使ってすぐに体験できます。
上司やお客さんに説明するのも簡単ですし、ブログやSNSでもクリック一つで体験できますから、
急速に普及するわけですね。

この「誰でもすぐに体験できる」がweb2.0の重要な要素ということですね。
まさに、インターネットとWebの普及がもたらした恩恵と言えます。
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2006年06月
先日、第3回研究会でWeb2.0を取り上げ、ネットビジネスではなく、
一般企業にどのような影響を与えるかという観点で議論を行っています。
本ブログでも、Tim O'Reillyさんの"What Is Web 2.0"を参考に、
Web2.0についての事務局なりの解釈を書いていきたいと思います。
(O'Reillyさんの記事はこちら)

O'Reillyさんが示したWeb2.0の図の上に並んでいる項目の一つです。
ブログは、従来の「出版」から、みんなが「参加」してコンテンツを作る新しいメディアで、
・引用した人と引用された人が繋がる(トラックバック)
・どんどん広がっていく(引用した日記を別の人が引用し、それを別の人が引用し・・・)
・読み手もコメントで参加できる(総務省の調査では読むだけの人は書く人の5倍)
といった効果により、広がっていきます。

それが、ブロゴスフィア(blogosphere)と呼ばれる「特定の興味を持つ人の集まり」を形成します。
その大きさが注目度の高さを表し、他の人もちょっとのぞいてみようと思うわけです。
これが「玉石混淆の情報の中から玉を選ぶ手段」にもなっているわけです。

面白い記事を書けば、たくさんの人の注目を浴び、アフリエイトなどの広告料ももらえ、
もっと書きたくなる。
そのような、「使えば使うほど得をする」のがWeb2.0ということですね。
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